タワーマンション購入のチェックポイント

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タワーマンションは眺望

 一度はタワーマンションに住んでみたいと思っている方は多いのではないでしょうか?タワーマンションの購入を考えている方は、部屋の選び方に注意が必要です。。タワーマンションを購入する前に事前に確認すべきポイントを教えます。

 

[目次]
1.”住戸の向き”ではなく、”眺望”を買う
2.断熱・紫外線対策フィルムは貼ってあるか?
3.ゴミ置き場は各フロアにあるか?
4.生活しやすい配置と動線になっているか?
5.ゲストルームは用意されているか?
6.テレビやパソコンの置き場に問題はないか?
7.最寄駅からの時間を勘違いしていないか?
8.管理費、修繕積立金は高くないか?
9.  避難場所は階段室
10.まとめ

 

1.”住戸の向き”ではなく、”眺望”を買う

 タワーマンションに住んでいる私としては南、西向きはあまりお勧めしません。その理由は、とにかく暑い。後から遮熱・紫外線フィルムを貼ることも考えられますが、窓の種類によっては、熱割れの危険がある為、遮熱フィルムは後から貼れない場合もあります。

低層マンションでは、窓を開けて風通しを良くすることも考えられますが、下層階では防犯上の面からも開け放しは気になるところです。概ね冷房を使わないとならなくなる。タワー上層部では、風の強さも半端でないため、風の大きな音が響きます。
又、タワーでは安全上、ベランダが少ない物件も多いようです。通常はベランダが日避け(庇…)代わりになるのですが、ベランダがないダイレクトウィンドウ(床から大きな窓になっている嵌め殺しタイプ)では特に、日差しが直接部屋に入るため室内が高温になります。夏は地獄です。紫外線の問題もあり、健康的にもどうかと思います。 
 タワーマンションで南向きの部屋を外から見上げてみるとわかると思いますが、ほとんどの住まいで遮光性のカーテンやブランドをつけています。これでは夜の眺望しか見えなくタワーマンションを購入した意味がありませんね。ちなみに、南向き住戸では、横型のブラインドは半開きでも日差しを遮るのに有効ですが、西向き住戸では時間帯によっては西日が横から射すのでカーテンとの二重設えの方が好ましいとも言えます。
 
上記のようなことを踏まえると、タワーマンションでは東向き、北西向き、東北向きの方が眺望を買う目的なら良いでしょう。しかも南向きより安い。南東が人気ですが、南西よりは暑くないのも理由です。 このように、マンションは、実際に生活してみないとわからない点が多々あります。
 従来では不動産を買うなら南向き、というのが定説です。しかし、これは戸建や低層マンションの場合に限ります。庭木や立木による自然のブラインドもあるでしょう。もちろん、南向きでも、庇が深くダイレクトに日差しが入らない場合は別でしょうが。
 高層マンション、特にタワーマンションは”向き”を買うのではなく、”眺望”を買うということです。
 反面、昼間に日差しがたくさん入るお部屋は、冬の夜でも比較的個室もポカポカです。昼間の暑さ対策と共に、メリットデメリットを考えながら対策をする必要があるでしょう。
 ただ、北向きだけの日が一切差さない物件は通常ありえないでしょうが、小さい個室が北向きの場合は、冬の夜が寒いので、そういうところこそ床暖房が必要と言えます。
 

2.断熱・紫外線対策フィルムは貼ってあるか?

 南や西日の強い部屋を購入する場合は、紫外線や高熱に気をつけてください。対策としては、次を確認してください。

・LOW−E複層ガラス(遮熱タイプ)かどうか
・紫外線・断熱フィルムが貼られているかどうか 

 最近は断熱フィルムもあり、高額物件では最初から貼られている場合もありますが、その性能で吸収できるものかは物件の位置や環境にもよります。何も貼られていない場合は、追加での支出になりますので、注意が必要です。

また、紫外線・断熱フィルムでは以前新聞で性能問題が取り上げられていましたので、性能や機能について確認が必要です。何れにしても地震の際の飛散防止フィルムとしての役目も担うということです。

3.ゴミ置き場は各フロアにあるか?

 最近のタワーマンションには必ず各フロアにゴミ置き場があります。しかし、初期のタワーマンションや高層マンションにはゴミ置き場が必ずしも各フロアにない物件もありました。そうなるとゴミを持って毎回エレベータに乗ってゴミを捨てに行くことになります。周囲の目も気になりますのでゴミ捨てのためにエレベータにはあまり乗りたくないですね。各フロアにゴミ置き場があるか確かめてください。ただ、各フロアにゴミ置き場があれば嬉しいですが、その分、清掃人が増え管理費が増えることになりますのでご留意下さい。

4.生活しやすい配置と動線になっているか?

 タワーマンションは数百の家が水平にあるところを垂直に積み上げているようなものです。そのため、平地では気にしなかったことも気になることが出てきます。特に共用部との関係です。

例えば、自転車置き場はどこにあるか?です。

 自転車を頻繁に使うならば、自転車置き場はどこにあるのか?1階か地下か2階か?1階でも立体か平置きか?、地下か2階であれば自走式かそれとも自転車用エレベータを利用しないと使えないのか?などです。実際には、置き場の便利さは選べないでしょうが、特にマンションの規模が大きくなればなるほど動線が長くなり、実際に道路に出るまで時間がかかるのも否めないでしょう。ただ、自転車の盗難やいたずら防止には安心です。

5.ゲストルームは用意されているか?

 タワーマンションは地価が高いところに建つ傾向にあります。そのため、専有部も100㎡を超えると億ションとなり、なかなか手がでません。そのためもあり、多くは50から70㎡が中心となります。つまり2LDK中心です。そのため、客室など確保する余裕がなく、来客した際にラウンジやゲストルームをうまく使うことが必要になってきます。また、お金に余裕がある方は、所有権だけをもって賃貸に貸し出すことを考える方もいると思います。その場合、住んでいる方だけでなく、住んでいなくても所有権を持っていれば使えるかどうかゲストルームの利用規約を確認してください。ゲストルームは眺望が良いところに作られる場合も多く、しかも、住民向けのサービスですので安く使えることから、住んでいなくてもマンションの所有者であれば高級ホテル感覚のゲストルームを安く便利に使うこともできます。

6.テレビやパソコンの置き場所は問題ないか?

 タワーマンションの場合、外の光が部屋に入り込みます。テレビやパソコンの画面が窓側に向いている場合、外からの光が画面に映り込んでしまい、画面がよく見えないという状況になります。設置するなら窓に向かってパソコンやテレビを置き、画面の後ろに窓があるようにするのが良いでしょう。インテリアプラインニング的に注意が必要です。

 我が家では、購入して初めてこの問題がわかり、パソコンで仕事ができない程、画面に光が乱反射して問題になりました。結果、PC画面用のノングレアフィルムを購入して対応しましたが、最初から分かっていればプランニングの際にもっと違った工夫ができたかも知れないなと感じています。  特にパソコンに直射日光が当たるとパソコンの発熱に影響があるといいます。それを避けての位置は西日が当たるところでは難しいでしょう。何れにしても窓際に面することはまずいようです。

7.最寄り駅からの時間を勘違いしていないか?

 マンションを購入する際、駅から◯分と記載されています。これはあくまでマンション1階の敷地までの時間です。自分の家までには、セキュリティのあるドアを1つか2つクリアし、管理人(フロント)の前を通過し、更にエレベータを待って、そこから更に時間がかかることになります。エレベータの待ち時間や部屋の階にもよりますが、マンションに着いてから3、4分かかることもあります。本来どこどこまでの時間というのはドアツードアで何分かかるかが所要時間です。不動産業界では1分80メートルといいます。道路上の時間だけではない、エレベーターの待ち時間まで含んで考えるドアツードアで判断しましょう。                    

 8.管理費・修繕積立金は高くないか?

 タワーマンションはその構造から、管理費・修繕積立金は高くなりがちです。例えば、縦に高いことから、

・タワーのため、将来の修繕方法の難易度が高くコストがかかる

・エレベータや機械式の駐車場など機械が多くなる

・窓ガラスの清掃に使うゴンドラなどの設備が必要になる

・フロア数が多くなると清掃要員が多くなる

・前述したように、各フロアにゴミ置き場があるとゴミ収集要員が多くなる

など、毎月の管理費や定期メンテナンス費用などの管理費が高くなります。また、修繕積立金も機械が多くなることや、建物が高層故に高い技術力が必要で、修繕のための装置が必要となり費用も高くなります。そのため、1㎡あたりの管理費や修繕積立金が割高になります。タワーマンションで物件を探す場合に、1㎡あたりの管理費や修繕積立金で比較し、設備やサービスに見合った費用かを判断することも大事になります。このことは、マンションのデベロッパーの手が離れた後ですので、如何に管理組合の運営が大事なのかということです。むしろ進んで理事など組合への参加をお勧めします。

9.  避難場所は階段室

 タワーマンションの火災は、エレベーターが止まり避難は階段しか利用できません。
しかし日本の建築条例では、建築材料は下地まで不燃材仕様、11階以上はスプリンクラー設置義務なので火災で燃えるものは家財しかないです。

 例え一室で火災が発生しても、区画壁、スチールドアなどで縦穴区画にされてるので、上階への延焼は通常は考えにくい。もしハンディがある人、膝や足が悪くて階段を利用できない人などは、廊下に出て階段室に逃げ込むこみ、階段は降りなくても「避難場所は階段室」と考えてそこに留まるべきでしょう。避難階段は、縦穴区画で、逃げ込む人以外はドアを一切開けないことで助けを待ちます。消防隊は必ずその階段を上がってくるので助けられやすいのです。
下手にベランダに出て助けを呼ぶのはいいものの、火災現場の窓からの煙を吸い込む可能性もあり、又、高ければ、梯子車の救出も難しいです。
屋上の方が避難場所としてはヘリコプター救出もあり得るからいいのでしょうが、ハンディキャップの人は上がれないのです。
冒頭のように不燃仕様なので、タワーインフェルノの映画のような、外壁が昇るように延焼していくシーンは、日本の場合はあまり考えられないと思います。
 

10.まとめ

 これからもタワーマンションは建築されてくると思います。タワーマンションならではの良い点もありますが、これまでの中低層マンションと比較すると、タワーマンションならではのチェックポイントがあります。新居としての購入や住み替え先として検討している方も多いと思いますので、次の記事も是非参考にしてください。

住宅ローン利用者でも最良の住み替えを可能に住宅ローンとは?

 

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