家(住まい)を売却するときの流れ

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手順

 家(マンション、戸建て)や土地などの不動産を売却する場合の流れについて簡単にまとめました。購入と売却は表裏一体ですので、家を購入した方であれば、売却の流れもある程度想像できると思いますが、ここでは売却者側の立場で売却の流れをまとめました。売却の流れ、手順を最初にきちんと知っておくことは家の売却を成功させる第一歩です。

 

[目次]
1.家を売却するか賃貸に出すかを見極める
2.家を売却するときのパターンの特徴
3.標準的な売却(販売)活動のプロセス

 

1.家を売却するか賃貸に出すかを見極める

折角購入した家。物件によっては貸した方が良い場合もあります

 日本の空き物件の傾向は増加傾向です。しかも少子高齢化により人口は減少する調査結果も報告されています。それから考えると、今後は物件自体がさらに余ってきます。物件の多くは資産価値が徐々に低くなる可能性が高いので早めに売却してしまうという考えもあります。
 一方で資産価値を高く維持するエリアや物件も存在します。今後は物件を長期に保有すればリスクも高くなりますが、資産価値の高い物件は利回りも高く取れる可能性もまだあります。
 つまり、貸すという選択をすることができる物件もまだあるということです。環境が良い、人気エリア、治安が良い、駅に近いなど借りたいユーザニーズに合致する条件が多い程資産価値が高くなります。そんな物件は賃貸にまわして利回りを得ることを検討する価値はあります。折角所有した希少価値物件は手放したくありませんよね。売却すると決定する前に、貸すと言う選択肢を検討ください。

  売却 賃貸
メリット ・一時金が入る
・ローンを完済できるチャンス
・収入が入る
・分譲物件は比較的高く貸せる
・経費算入できる
デメリット ・資産の売却
・費用が発生
・ 2重ローンになる可能性
・空室になり収益が得られない可能性
・数年に1度はリフォームする必要が発生(つまり費用が発生します)

 

2.家を売却するときのパターンの特徴

住み替えによる売却も含めると4つあり、それぞれの特徴を比較表としてまとめました

売却のパターン 売却のみ 住み替え(売り先行) 住み替え(買い先行) 住み替え(同時進行)
特徴 ・不要になった不動産の売却
・異動等で賃貸を借りる
・資産整理(相続、別荘など)
・現在住んでいる不動産を先に売却し、その後に新しく住む家を探すパターン
・一時的な仮住まいが必要
・先に新しく住む家を探して引っ越しをし、その後それまで住んでいた家を売却するパターン
・豊富な住宅資金が必要
・売買を同時にすすめ、一気に住み替えるパターン
・売買のタイミングが難しく、状況により「つなぎ融資」が必要
メリット 生活する住まいは別にあるため、自分のスケジュールで進めることができる 自分のスケジュールで進めることができる 住みたい家を時間かけて探すことができる 仮住まいの必要がない
デメリット 仮住まいが必要になり、2度の引っ越しが発生する

2重住宅ローンが発生する
・金融機関によっては2重ローンを回避する方法があります

タイミングが難しく、引き渡し時期を調整する必要が出てくる 
 

3.標準的な売却(販売)活動のプロセス

 4つの売却パターンの中で、標準的な売却(販売)活動の手順(プロセス)の概要を説明します。

ステップ1.価格調査

周辺の売り出し物件から売却価格の目安を立てよう

 賃貸にするか、売却にするかを検討し、売却することに決めたら、どのくらいで売れそうか目安を立てます。インターネットを駆使して周辺の売り出し事例などから類似物件を探し相場感を把握します。価格調査は、後に不動産から提案された査定価格とその理由から不動産会社を選別する際の参考情報となります。 周辺の売り出し物件から売却価格の目安を立ましょう。

ステップ2.査定依頼

 不動産を売却するためには、 信頼できる不動産会社と営業担当者を見つけられるかにかかっています。そのために、 複数の不動産会社に査定依頼し、広く不動産会社の情報を集めるとともに、信頼できる営業担当者かを選別してください。
 不動産会社によって、売却する不動産のエリアでの販売実績や売却活動へのサポート力が違いますので、査定価格だけでなく、売却実績や会社としてどんなサポートが受けられるのかも含めて契約する会社を選択してください。
 
不動産会社が行う査定方法には、一般的に簡易査定(机上査定)と訪問査定の2つがあります。
 
・簡易査定 過去の売り出しや売買事例から得られる概算の値段です。
・訪問査定 物件を訪問し、物件固有が持つ独自性を確認して査定をしますので簡易査定よりも現実的な価格提示となります。

 マンションは簡易査定もある程度の売買価格が想定できますが、戸建や土地は物件固有性が高いため、簡易査定ではあまり参考になりません。訪問査定で物件を見て判断してもらうのが現実的です。簡易査定で不動産会社を絞り込み、その次に訪問査定で更に精度の高い査定価格を依頼するという段階を踏んでも問題ありません。 実際に調べてもらって査定価格を計算してもらうことが大事です。 特に、住み替え目的で「つなぎ融資」が必要な場合は、大手の不動産はこの査定価格が融資金額の前提となっていることもあり、訪問査定による価格は大事になります。。  

ステップ3.媒介契約と売り出し価格の決定

 不動産売却を正式に依頼する場合は、不動産会社と媒介契約を締結する必要があります。複数の会社に売却を依頼するなら一般媒介、1社単独で依頼するなら専任媒介を行うことになります。
 媒介契約を締結する際に、売り出し価格(媒介価格)を決めます。売り出し価格は、その後の売却活動に大きく影響しますので、不動産会社の査定価格や競合となりそうな周辺の売り出し価格、市場の動向をふまえて売り出し価格を決定します。ここに購入希望者との間に大きな乖離がある場合、購入希望者が現れず、なんども売り出し価格を引き下げるということになり、売却まで長い期間を要することにもなりますので、売り出し価格は戦略的に、かつ、慎重に決めることが大事です。 
媒介契約の種類の違いを知りたいも参考にしてください。

 

ステップ4.販売活動(内覧対応)

 物件広告を開始し集客活動を開始すると、購入希望者が現れます。購入希望者数が想像以上に少なければ売却希望価格(値決め)と不動産価値の訴求力の問題になります。想像以上に購入希望者があわられた場合は、売却希望価格はもう少し高くても良かった可能性がでてきます。
 内覧は、購入希望者にとって新しい生活に合致する物件かどうかの確認作業になります。購入希望者の希望物件の要件を値段以外にも確認し、絞り込むことも大事になります。これを怠ると内見者は多いが、要件があわず具体的な売却交渉につながりません。家を売るためには、単に「時間を割いて購入希望者対応する」ではいけません。自分の不動産の物件価値を整理し訴求するとともに、購入者はどんなところに興味があるのかの情報収集し、広告や集客方法を修正するというようマーケティング活動が必要です。購入希望者には戦略的に対応しましょう。
 内覧は週末が圧倒的に多く、必然的に売主側の対応も週末のプライベートの時間を削ることになります。 私ならプライベートな貴重な時間を長い間潰されたくないので、長くても3ヶ月程度で売却し別のことに貴重な時間を使いたいです。 早く、なるだけ高く売るための仕掛け(ホームステージング)を使うのも良いですね。  
ホームステージングのコーナーも是非参考にしてください。

 

ステップ5.条件交渉

 購入希望者が現れたら売却条件を交渉することになります。価格交渉はもっとも大事ですが、価格以外の条件についても譲れる点と譲れない点を前もって整理しておくことが必要になります。また、売却物件について不具合や欠陥などの情報も購入希望者に正確に提供します。これらの条件も含めての売買価格になりますので、これを怠ると売買契約締結後の瑕疵などのトラブルにつながります。
 更に、購入者の住宅ローン審査要件が入ることもありますので、最後になってローン審査が下りなかったので契約不履行になりこともあり得ます。最後の最後で契約不履行ではそれまでの時間が無駄になりますので、価格交渉前に「この購入希望者のローン審査は大丈夫だ」ということを営業担当者が確認しておくことも大事になります。

ステップ6.売買契約の締結

 交渉の結果、売買条件が合意に達したら売買契約を締結します。売買条件は不動産会社が行う「重要説明事項」に反映されていますので、契約内容を確認してください。一般的には、この段階で手付金(契約金)を受け取ることになります。
 

ステップ7.代金受取・引き渡し

 物件引き渡しでは、売買代金(実際には手付金を引いた残金)を受け取ると同時に、抵当権抹消や所有権の移転などを行います。また、細かな点ではありますが、売却条件で合意した設備や備品の状態や取り扱いについても、購入者立ち会いのもとで確認することになります。
 これで売却は完了ですが、不動産売却による売買代金は譲渡所得になりますので、引き渡し後税務申告(確定申告)が必要になります。優遇税制などもありますので忘れず申告ください。
 

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