ホームステージングとは家を早く高く売る仕掛け

　”できるだけ早く高く売りたい”と言うのは売主共通の期待ですね。少子高齢化で人口が減少する一方で、すでに不動産数が世帯数を超えている現状では、家を売却するにも、競合となる物件が多く、なかなか売れない時代になってきます。そのような時代でも、家を早く高く売る方法としてホームステージングがあります。最近テレビや新聞などで取り上げられていますが、ホームステージングについて詳しくご紹介します。

［目次］
１．ホームステージングとは
２．ホームステージングの適用効果
３．日本での販売手法の現状と期待効果
４．まとめ

１．ホームステージングとは

　ホームステージングとは、売却物件をモデルルームのように家具や小物を実際に配置し、生活空間を作り出すことでスムーズに売却を行うためのサービスです。 海外での取り組みでは４０年近くの歴史があり、売主の８割から９割の方が活用しているサービスです。
　不動産は非常に高額な商品ですので、買主に”この家に住みたい”という気持ち（購買意欲）を持ってもらうことが大事であり、ホームステージングは、その気持ちを刺激し、販売を促進するサービスです。

２．ホームステージングの適用効果

　欧米ではホームステージングの効果は、４０年もの歴史の中で、産学会で様々な研究が行われ、次のような統計数値が得られています。

• 不動産購入者は購入予定の物件を見てから最初の７〜１０秒以内に購入するかどうかが決まってしまいます。
• 購入予定者の９０％以上がインターネットを使って購入予定の物件を見つけています。ホームステージングは、これらのインターネットを使ったオンラインでの物件検索でも強力な第一印象を与えることに役立ちます。（上記の写真を見れば一目瞭然です）
• ステージンングのための費用は販売価格の１％から３％程度で、そこから得られるリターンは８から１０％になっており、かなり良い投資になっている。お金を使っても十分もとが取れることを意味します。
• 同一の家を販売するテスト販売では、何もしない状態の販売に１０２日間かかったものが、ホームステージングをすることで４５日できたという結果がでています （ 不動産ステージング協会 ）

３．日本での販売手法の現状と期待効果

　日本では、空き室（空き家）の物件の場合、何もない空間で、ありのままの姿で販売されます。居住中の物件の場合でも、せいぜい部屋を小綺麗にして買い手に見てもらうのがほとんどです。魅力的な物件ならすぐ売れることもありますが、多くの物件が、売り出し価格から値段を下げたり、販売期間も３ヶ月、６ヶ月と長くなります。
　空き物件では、ほとんどの買主は、その空いた部屋に家具を配置して自分が使っている生活シーンを想像することができません。むしろ、見せたくもないような床の小さな傷にばかり目に入ってしまい、購入の意思を削ぐことになってしまいます。
　一方で、居住中の物件では、売主が時間をかけて小綺麗にしても、住んでいる人の生活感を排除できないため、購入者は他人の家を訪問した感覚になり、やはり、自分が住んでいる生活シーンを想像することができず、購買意欲に結びつきません。
　この記事を書いている私も過去に見学したときの自分の心理状態を考えると確かにその通りだと思うところが多々あります。中古物件を見学した多くの方が同じ心境ではないでしょうか。
　つまり、これまでの日本の販売手法では購入者の購買意欲を刺激し、”この家に住みたい”という気持ちをもってもらうことができていないことになります。見方を変えれば、ホームステージングを適用することで中々売れない物件も売れるようになることを意味していますね。
　日本において中古物件の販売手法として積極的に取り入れているのが野村不動産アーバンネットです。専任媒介契約が前提となりますが、無料でホームステージングのサービスを利用できます。今では、「ホームステージングのトレンド」にも記載したように、仲介大手不動産会社の多くがホームステージングのサービスを提供し出しました。

ホームステージングのトレンド

４．まとめ

　これからますますホームステージングを利用して賢く売却する物件が多くなると思います。本来、売主が費用負担をしても十分にもとが取れるサービスですので利用してみてはいかがでしょうか？

【筆者からのオススメサービス】

　NTTデータグループが運営するHOME4Uの売却査定（無料）サービスには、実績豊富で安心して頼める不動産会社がたくさん登録されていますので、是非活用してはいかがでしょうか？

私もHOME4Uの売却査定サービスを使いましたが、不動産会社のどの営業担当者も、迅速で親切に対応していただき、想定以上の金額で売却できました。ありがとうございます。